. 突撃!パッパラ隊 松沢夏樹

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突撃!パッパラ隊 松沢夏樹


最終更新: Mon Sep 12 15:30:03 2011


 ここは、川俣から見てお勧め(カモ知れない)本を紹介するコーナーです。


どんな本なのか

 ひたすら濃いギャグマンガです。洋画,特撮映画,アニメ,ゲームなど一通りの教養がないと笑えないかも知れません。教養があっても笑えないかも知れません。

 エニックスのガンガン連載で,コミックスは全18巻で完結しています。ガンガンのコミックスで,これより長いのはハーメルンのバイオリン弾きしかありませんので,やたら濃いマンガでであるにも関わらず,わりと人気は高かったことが推測されます。

 私としては,とにもかくにも,どの巻も数十回読んだというぐらい何回も読んでいます。生涯で一番ツボにはまったギャグマンガです。

なぜイイのか

 最重要なことは,「品がある」と言うことでしょう。ギャグにとって,「品」は重要だと思います。気持ちの悪いもの,茶化してはいけないものを平然とネタにするマンガは多いですが,それらの多くは,刺激に頼らねば作品作りもできないという敗北的な作品に過ぎないと思います。ちなみに,「品があるギャグマンガ」という意味では,ハイスクール奇面組などが代表になると思います。奇面組も,顔や性格が変なだけで,下品ではありません。もちろん,パッパラ隊でも,危ないネタは山ほど盛り込まれているのですが,けしてネタの危なさに頼っておらず,しかも料理方法が上手いのです。

 同時に,手を抜くことをギャグの題材にしている(たとえば1ページ真っ白のページがあったりする),にも関わらず,ちゃんと手間を掛けている点も特筆に値します。ここぞというコマの描き込みは鋭いし,ストーリーのバランスも秀逸です。特に注目したいのは,扉絵の数々とファッション性です。各話の扉絵は,一つ一つは1枚の絵として成立するだけの秀逸なもので,それだけで画集が欲しいぐらいです。ファッション性と言うのは,キャラクターが着ている服のデザインが凝っていると言うことです。けして着た切り雀ではなく,どこから調べてくるのか分かりませんが,次々といろいろな服が出てきます。

読んで欲しい人

 誰が読むべきコミックか,何とも分かりません。マニアックなようでもあり,さりとて,普通の人も楽しめるような気もするし。


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作成:川俣 晶
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