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物欲博物館 SANYO SVH-F30


2000年4月16日撮影

最終更新: Mon Sep 12 15:30:08 2011


 ここは、SANYO製のVHS方式(HiFi+HQ)ビデオデッキSVH-F30の思い出を記すページです。


記録

経緯

 本機は、NV-880HD、SL-HF900に続く3台目のデッキとして購入した。当時、ビデオ録画量の増加により、もう1台のビデオデッキが欲しいと思っていた。そして、近所にリサイクルショップのような店ができて、そこで販売されていたものである。値段も安かったので、購入を決意した。

 当時は三菱のビデオデッキが急速に品質を向上して人気が高まっていた時期であり、F30という型番が三菱っぽかったので、三菱ならいいかと思って買いに行った。ところが、よく見ればSANYO製だったのである。まあ、この値段で新品そのもののビデオデッキが買えるならいいや、と思って購入に踏み切った。

 その後、セカンドVHSデッキとして、NV-880HDを補助する任務に使用。主力フォーマットを8mmビデオに移行した後は、居間に移動して家族が使うデッキとして長らく使われていた。

 しかし、2000年3月頃、電源が完全に入らない状態にあることが分かった。10年以上前の機種であり、修理は現実的ではないため、リタイアを決定。

 実際に10年以上現役で使用されたことを考えれば、大変に立派な成績と言える。

感想

 本機の再生映像を最初に見た感想は、解像度が低く甘い、しかし見やすく綺麗な画像、というものだった。カタログスペック重視派には分かりにくいかもしれないが、解像度はビデオデッキを評価する決定的な要素にはなり得ない。解像度を落として、見やすい絵にするというのも一つの選択である。無理に、マニアックな高性能を目指していないという点で、評価に値すると考える。

 本機の機能的な特徴は、高速頭出し機構のVISS/VASSと呼ばれるメカニズムだと思われるが、これは他の機種では使えないため、ほとんど役に立った記憶がない。

 本機のリモコンは大変にユニークな構造になっていた。アンプとイヤホン端子を内蔵し、音声をリモコンに飛ばして、リモコンに差し込んだイヤホンで聴くことができたのである。しかし、これも実用性にはあまり関係が無かった。

 ビデオ予約は、リモコンを用いても、本体のフロントパネルからもできる方式であった。フロントパネルの方は特に珍しくもない方式だが、リモコン側は、大変に珍しい方式を採用している。ベータプロSL-HF900と似た、ダイヤル回転を用いた時刻指定方式である。しかし、ベータプロと異なり、予約専用のダイヤルであり編集などには使用できない。ダイヤル方式のビデオ予約は、ストレスの少ない大変使いやすい方式だと言える。私は、その事実を、本機とベータプロにより確信した。にも関わらず、この方式はこの後、どのメーカーも採用せず、滅んでしまった。これは、メーカーのある種の傲慢と言えるだろう。私は、たいへんにがっかりした。(もちろん、その落胆が、あっさりとビデオ録画をビデオデッキからパソコンに切り替えた理由の一つである)

 本機は、総合的に大変に良いものであり、本当に買って良かったと思う。本当なら、殿堂入り扱いにしても良いのだが、この物欲博物館の評価基準は大変に厳しいのである。そのため、評価は「殿堂入り次点候補」とした。

写真

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上面

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前面

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上面ポケット内

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前面ボタン集中部

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左側面

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背面

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右側面

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底面

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後部接続部のアップ

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背面の説明書き



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作成:川俣 晶
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