2007年04月10日
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シヌノラはレズが本当に嫌いなのか?

Written By: オータム連絡先

 「チカメとクマと女と穴だけの町」では、シヌノラは縛られた上で女性案内人に犯されます。そのあと、ハーロックと交わる時に、「やっぱり私… 男の方がいい!」と言います。

 これだけ見ると、シヌノラはレズが嫌いで男が好きというようにも見えます。

 しかし、そのあとのハーロックの台詞を見ると、単純にそのように理解して良いかためらってしまいます。

ありがとうシヌノラ オレ泣けてきた

 単に「レズは嫌い、男が好き」と言った程度で、なぜハーロックは泣かねばならないのでしょうか?

シヌノラはレズも嫌いではない? §

 この謎を解くためには、実際にシヌノラが案内人の女性に縛られつつ犯されている場面まで遡る必要があります。

 実は子細に読むと、ここにも引っかかる台詞があります。

 以下にシヌノラを犯す女性案内人の台詞を引用します。

男と女と違って私達は永遠に快楽の海をただようのよ わかる?

とまる事のない 果てる事のない女の大快楽

そう いいでしょう?

それでいいのよシヌノラ

それで!!

 ここで注目すべき台詞は「それでいいのよシヌノラ」の部分です。

 つまり、この時点でシヌノラの肉体は、女性案内人の望む通りの状態にあったことを意味します。彼女が望んだ状態とは「永遠に快楽の海をただよう」「果てる事のない女の大快楽」です。

 ただし、「それでいいのよ」と言われた時点で、シヌノラは泣いています。

 つまり、心については検討の余地はあるものの、シヌノラは自分の肉体を女の愛撫によって快楽状態にする能力を持っていた……、つまりレズを拒絶しない身体の持ち主だったといえます。言い換えれば、シヌノラはレズ嫌いとまでは言えないことになります。

ハーロックから見た光景 §

 女性案内人の部屋に乱入したハーロックは女性案内人を椅子で殴り倒し、シヌノラを救出します。

 この時点でハーロックが見たものは何でしょう?

 それは、完全に快楽状態に陥ったシヌノラの肉体だったはずです。

 ハーロックがいつもシヌノラに与えていた状態ですから、見間違えることは無いでしょう。

 更に、ハーロックが乱入する前に、直前の女性案内人の言葉を聞いていた可能性は高いと言えます。(聞いたからこそ乱入したとも考えられます)

 つまり、シヌノラが遭遇している状況は「永遠に快楽の海をただよう」「果てる事のない女の大快楽」であり、しかも「それでいいのよ」とシヌノラがそのような状況に既に陥ったことまで示されています。それは男には与えることが出来ない、より大きな快楽であると表明されています。

 この点で、ハーロックは、シヌノラを満足させられる男はハーロックとトチローしかいないという自信を持っていたはずです。しかし、この光景を目撃した時点で、その自信が崩壊し掛かった可能性は十分にあり得ます。

崩壊を抑止されたハーロックの自信 §

 つまり、「やっぱり私… 男の方がいい!」とシヌノラが言ったことで、ハーロックが「ありがとうシヌノラ オレ泣けてきた」と泣いてしまう理由はそこに求められそうです。

 ハーロックは、自分の男としての自信を崩壊から救われたのです。それは、泣いて喜ぶに値する状況です。

シヌノラとレズと涙の意味 §

 シヌノラが男を挑発するシーンはあっても、自分からレズ行為を求める描写は全く見られません。そういう意味で、本質的な意味でシヌノラがレズビアンではないことは間違いないでしょう。

 しかし、レズ行為を求められたら拒まない……という状況はありそうです。

 たとえば「ガニマタ賛歌」で、カテリーナはシヌノラに「脱ぎなさい」と命令し、シヌノラはそれに素直に従います。この時点で、シヌノラは別室の2名の男がいることを知りません。シヌノラの目の前にいるのは、カテリーナのみです。それにも関わらず「脱ぎなさい」と言われて素直に脱いだ時点で、シヌノラはカテリーナがレズビアンである可能性を主に想定していたと思われます。それにも関わらず、一切の拒絶の態度は見せませんし、驚いたり怯えたり嫌悪したりする態度も見せません。

 おそらく、シヌノラはそれなりにレズ体験も積んでいて、嫌悪感無くそれを受け入れるような境地にまで達していたのでしょう。

 仮にシヌノラが組織のために身体を初めて提供したのはいつか?で述べた状況が事実であるとすれば、「組織の性欲処理係」として使われる状況において、レズビアンの上級エージェントから関係を強要されたという可能性もあり得ます。

 しかし、東海岸における状況から言えば、シヌノラを欲しがるレズビアンは組織全体の中で非常に小さな例外的存在だったといえるでしょう。まだ男尊女卑の強いこの時代、女が働くケースは非常に限られていたはずだし、まして同性を求める女性の割合は大きなものではありません。

 そういう意味で、シヌノラはレズ行為を「珍しい特殊な遊び方」として心得ていただけ……という可能性もあり得ます。

 ところが、この街には女しかいないために、レズ行為が「普通の遊び方」になっています。

 つまり、ここでは永遠に終わらない快楽が机上の空論ではなく、現実の可能性として出現しています。

 女性案内人が「それでいいのよシヌノラ」とシヌノラを承認したとき、実は彼女が承認したのは、単にシヌノラがレズ行為を受け入れたということに止まらないかもしれません。シヌノラの心と体がこの街に実在する「現実化した永遠の快楽」を受け入れたことに気づき、そのことを承認したのかもしれません。

 しかし、シヌノラはその時に涙を流します。「現実化した永遠の快楽」に屈服してしまった自分に対する悔し涙であるのか、それとも自分を哀れむ涙であるか。

「やっぱり」の理由 §

 ここまで来ると、実は「やっぱり私… 男の方がいい!」という台詞の「やっぱり」の意味を解釈可能になります。

 この台詞は、「もちろん私… 男の方がいい!」ではないことに注意が払う価値があります。

 シヌノラが、男の方がレズよりも好きだと思っていて、その確信が揺らいでいなければ、「もちろん」と言うはずです。

 それにも関わらず「やっぱり」と言っているのは、そこにシヌノラの迷いがあったということでしょう。

 シヌノラの心の身体の一部は、実際に「現実化した永遠の快楽」に屈服させられていて、その誘惑を完全にははね除けられないのでしょう。

 そして、シヌノラは改めてハーロックに抱かれる行為を通じて、「現実化した永遠の快楽」と「トチロー&ハーロック」を天秤に掛けたのでしょう。

 その結果、やはり「トチロー&ハーロック」を選び取ったというのが、「やっぱり私… 男の方がいい!」という台詞でしょう。ちなみに、この場合の「男」は、既に最高の男として選び取られたトチロー&ハーロックと等価と見なせます。

もし、シヌノラが完全に屈服していたら? §

 ありそうもない可能性ですが、もしもシヌノラが「現実化した永遠の快楽」に完全に屈服し、街に住むことになったとしたら、可愛いマゾ気質のネコ(レズの女役)として町中の女達に繰り返し快楽行為を強要され、本当に快楽の海を漂い続けたかもしれません。

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