大マンションは、早名礼子ではなく元旦那の意図により作られたことが示されています。
そして、大マンションの住人は2号・妾ばかりと作中で示されます。
では、この状況は元旦那が意図した状況であり、早名礼子の意図ではないと考えるべきでしょうか?
つまり元旦那は「2号・妾」専用マンションとして建設することを意図したのでしょうか?
それは早名礼子の意図とは違うのでしょうか?
登場初回を検証する §
大マンションが登場する初回である「大マンションの女主人」を見ると、以下のことが分かります。
- 2号・妾と思われる女性達の住人比率は極めて高い
- しかし、出戻始がマンション内を歩き回っているシーンで以下のような者達が住んでいることが確認できる
- モデルガンを磨いている男
- 暗い部屋でポルノフィルムを上映している男 (※1)
- ベッドの上で抱き合うレズビアン (※2)
- 密造酒を造っている?男 (※3)
※1 男の後ろに見える何かが女の髪等であり、これが妾であり、男は通ってきただけという可能性はゼロではない
※2 女が女を囲っている可能性はゼロではない
※3 何を作っているのかは不詳だが、女の気配はない
考察 §
以上のことから、以下の状況が想定されます。
- 大マンションの住人に2号・妾が多い傾向は最初からである
- しかし、初期状態では住人全員が2号・妾というわけではない
- 住人が全て2号・妾になるのは、大マンションの所有権が完全に早名礼子に移った後であると推測される
従って、以下のことが推定できます。
- 2号・妾を住まわせることは早名礼子の意図した状況である
- 初期状態で住人であった2号・妾ではない者達は、主に元旦那の意図した客である
このことから、住人を集める能力に関して、以下の状況が推測できます。
- 早名礼子の人脈、集客力は、元旦那を上回る (従って、元旦那は早名礼子をエロ写真で脅して金儲けのために利用する必要があった)
- 早名礼子の人脈、集客力は、非正規の性的関係に強く発揮される
2つめは、早名礼子が持つ膨大な資産の根拠が「非正規の性的関係」つまり「性風俗産業」を経由してもたらされていることを示唆します。しかし、このような状況から考えれば、早名礼子の立場は風俗嬢ではなく経営者側に属することも示唆されています。
