早名礼子は金持ちです。
しかし、早名礼子の過去や振る舞いを見ると、到底金持ちとは思えない内容が多く含まれます。
たとえば、早名礼子を道具として活用するとした場合、もし彼女が多くの資産を持っているのであれば、彼女を性的な道具として使うよりも資産を奪う方がより効率的と考えられます。しかし、実際にそれを行ったのは元旦那ただ1人であり、初体験の相手、初恋の相手、SMマニアの男にはいずれもそれを行った兆候は見られません。
また、早名礼子が示す何でも反射的に身体で解決する方法論は、金持ちの娘のやり方ではないように思われます。仮に性的にマゾ的な趣味を持っている娘だと仮定しても、金持ちなら「気に入った相手以外は金で解決する」という方法論を持っているはずだからです。けして、反射的に身体で解決するという性癖は染みつかないはずです。
従って、以下の状況が推定できます。
- 早名礼子は当初資産を持っていなかったが、途中から資産を持つようになった
資産の出所は常識的には父親と考えられます。
腹違いの姉の存在と合わせて考えると、以下のような状況を想定するのがおおむね妥当なところでしょう。
- 早名礼子は妾の娘である
- 当初は認知されておらず資産を受け取る対象ではなかった
- しかし、いつかの時点で認知され、父親の資産を受け取る資格を得た
認知の時期はいつか §
早名礼子自身は資産を手にすることにさほど積極的な態度を示していません。
彼女の過去の4人の主要な男の中で、資産に手を出したのは元旦那だけです。
そこから逆算して考えると、元旦那が早名礼子の夫として父親に認知を迫り、資産をもぎ取ったとも考えられます。
そこで、多少は強引な手法も使われた可能性があり得ます。その結果として、大マンションも実は腹違いの姉が所有する可能性が実際にあり得たことも考えられます。つまり、大マンションの所有権が実際に早名礼子から姉に移るという話が、現実味を持っていたことが考えられます。
元旦那が金儲けのために大マンションを設計して作らせたことから考えても、この元旦那が金のために早名礼子を認知させたと考えるのは妥当性があると思われます。
また、その後、元旦那が早名礼子との婚姻関係を継続しなかった理由も、このような経緯から明らかになります。元旦那が早名礼子と結婚したのは、夫として妻の正当な権利を主張するためであり、資産を手にした後、夫の立場は不要となったからです。