シヌノラは複数同時プレイを愛好するという仮説の延長上で、作品全体、特にラストの解釈が可能であることに気づきました。
前提 §
シヌノラが愛好するのは、以下の2つです。
これは最初から一貫しています。
まず最初のエピソードである「ガンフロンティアへの出発」では、「1人でやっている質屋のオヤジ」にはやらせないくせに、「2人のトチローとハーロックについて行く」ことはためらわず、「市長の護衛2人」とはホテルに入っています。
更に2番目の「酒のない町の崩壊」では、「二人がかりで迫ってきた男もいる」と半脱ぎになってトチローとハーロックを誘っています。
終盤にシヌノラの二人がかりへの誘いは「ベアロックの固い肉」で反復されます。
最終的にシヌノラが到達するのは、以下の境地です。
しかし、これは満たされません。達成する前に、トチローとその他の生き残った日本人の男は、船出してしまうからです。
リトルビッグペニスでも良かった §
硬く、日本人集落を知っていたリトルビッグペニスは、シヌノラから見て第2の候補です。従って、彼を受け入れます。しかし彼は殺されます。日本人集落に日本人は残っていません。
従って最後の手段は §
トチローについて行けば、多くの日本人達に会える可能性もあったでしょうが、それはハイリスクでありすぎました。
ここでポイントはハーロックです。彼を知ることで、混血でも固くなることは分かります。そこで、自分で産んで混血児を得る、という別の解決策が出てきます。
つまり、ポリシーが固く融通が利かないトチローには海を渡ってもらい、トチローとシヌノラの子供(好きなように教育できる)と、ハーロック(意外と軟弱で好きなようにできる)との3人プレイという遠大な野望が出てきます。
そうなって、始めて硬い男との複数同時プレイというシヌノラの理想が達成されます。
つまり §
ガンフロンティアという作品はトチロー、ハーロック、シヌノラから見て全く違うドラマになります。
- トチロー 同胞捜し
- ハーロック 女を得てプライドを捨てる
- シヌノラ 複数同時プレイから始まり、硬い男を知り、硬い男との複数同時プレイの可能性を選び取って終わる