大草原の小さな四畳半は、以下の点が大きな謎です。
- トチローの肉を勝手に食った男は誰か
- トチローに恥をかかせた男を射殺した女は誰か
- メインヒロインのインディアン女の正体は誰か
- そもそも、トチローが仲間を待つという目的を達していない理由は何か
トチローの肉を勝手に食った男は誰か §
ハーロック的な人物でしょう。
トチローに恥をかかせた男を射殺した女は誰か §
エメラルダス的な人物でしょう。
つまり、ハーロック的な人物とエメラルダス的な人物が対になって出ています。活かせなかった伏線という可能性もあります。
メインヒロインのインディアン女の正体は誰か §
名前も種族も、言っても意味は無い、どうでもいいと主張する女であり、タマコロガスの女にあっさりなります。つまり、彼女の一族は皆殺しになって、自分が属する共同体を語ることは意味が無いのでしょう。
そもそも、トチローが仲間を待つという目的を達していない理由は何か §
メインヒロインがそのような女であり、更に意味を持たせて完結させられているとすれば、結論は1つです。トチローの仲間つまり日本人は既に滅んでいて、トチローがいくら土地を確保しても来ることは無いわけです。だから、登場することはありません。
そしてヒロイン論 §
大草原の小さな四畳半のヒロインは複数あります。
しかし、よく見ると「殺される」「トチローにさせない」といった致命的に物語と齟齬をきたす要素を除き、どれもそれに類することをシヌノラが実行しています。たとえば、女を射殺した女にような、相手を射殺したり、しないまでも厳しい態度を取る凛々しい女の属性をシヌノラは持ちます。牢屋で性的に相手を油断させることも行います。
また、シヌノラが「殺される」「トチローにさせない」はガンフロンティアでは他のヒロインが実行しています。
つまり、以下のことが推定できます。
- 元来複数の女性が持っていた属性を1人に集約したものがガンフロンティアのシヌノラである
- 従って、シヌノラの性格は分裂せざるを得ない (ストレートに感情移入することはできない)
- 分裂を最低限に押さえるには、どうしてもシヌノラの性格が凄くならざるを得ない
従って、西部長屋人別帖ではそのようなヒロインの要素が綺麗さっぱり消えて無くなります。どのように扱っても1人のヒロインに集約した時点で分裂してしまうからです。