はたと気付いたが、ガンフロンティアは首吊り(しばり首)がとても多い。
実は、第一話の【ガンフロンティアへの出発】では、首吊りの準備だけは既にできている描写があり、最終話の【さらば ガンフロンティア】でもしばり首が行われている。(死んだ猫の飼い主が助けてくれる)
考えてみると、聖凡人伝の舞台も首吊りが多い【首吊り荘】である。
【大草原の小さな四畳半】でも、第1話でしばり首があり、最終話にはしばり首はないものの、みんなで吊される描写はある。
そこから以下の結論は成立すると思う。
- ガンフロンティアは首吊り(しばり首)が多い
- 松本零士作品には首吊り(しばり首)が多い
だが、ガンフロンティアの作中で、トチローとハーロックとシヌノラはカジュアルに頻繁にしばり首にされている。
しばり首にされると普通は死ぬので、これは不自然である。
首吊り(しばり首)には何か他の意味があるのではないだろうか。
これは、セックスの隠喩という仮説を思い付いた。
だから、セックスに隣接する行為として「女は全裸がいい」と言われ、物語的に必要なら何度でも生還できる。セックスとは擬似的な死であり、死を体験して生還する行為である。
とすれば、【怒髪大用心棒】において、セックス中にシヌノラが相手の男を射殺して、死体と半日つながっていたという描写は意味深である。
男は殺せ、女は犯せという西部の掟も、死とセックスが同居している。